マンネリを打破できるのか。
プレミア2強のシーズン序盤を考察

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倉敷 昨季のCLではプレミア勢が強さを発揮しましたが、今季は昨季ほどではないのかな、と感じています。たとえば昨季のCLファイナリストであるスパーズ(トッテナム)はプレミアでかなり苦しんでいます。

小澤 そうですね。すぐに解任、交代があるとは思いませんが、このまま結果が出続けないで、内容が悪化した場合、マウリシオ・ポチェッティーノ監督がもつかどうかもわかりません。今季のプレミアリーグについては、リバプールとシティの二強と、その他のチームの差が広がっていますよね。

中山 たしかにチェルシーもアーセナルも優勝は難しいでしょうし、マンチェスター・ユナイテッドについてはもはや蚊帳の外といった感じになってしまいました。「トップ6」と呼ばれたのはもう過去になりつつあって、現在は明らかに「ビッグ2」です。

倉敷 CLでもこの2チームは優勝争いに絡んでくるでしょうね。国内での優勝争いも現状ではこの2チームにしかチャンスはなさそうです。

中山 とてもじゃないけど、ユナイテッドは絡めない。

<サッカーの進化は期待できるシティ。
それでもやっぱりトーナメントは苦手>

倉敷 では国内リーグではリバプールにとって唯一の対抗馬となるマンチェスター・シティについてです。今季もいわゆるアタッキングサードといわれる攻撃の最後のところに課題を残している状況は変わらないですね。

小澤 そもそもそういうサッカーを志向しています。攻撃においては、相手がスペースを消した状態でセットしている時に崩すのは一番難易度が高いですから。かといって、ペップ(・グアルディオラ監督)の色からしても世界的なストライカーを補強して、個の力で、パワーや高さでその問題を解決するということはないでしょう。そこは自分が考えている戦術を選手に与えて、それを実行してくれるアタッカーで勝負すると思います。

倉敷 ペップの監督としてのサイクルについて触れておくと、バルサ時代やバイエルン時代と比べればそろそろシティにも飽きてくるころではないでしょうか。

小澤 ペップ自身も飽きてくるころだと思いますし、さすがのペップでも毎年新たな刺激や異なる引き出しを用意することは難しいと思います。

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