アザール、ネイマールも復帰。初戦から強豪激突、今季CLの見どころ (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reuters/AFLO

 そのナポリとリバプールは初戦でさっそく対決する(17日)。CL2連覇を懸けて戦う今季のリバプールの行方を占うにはもってこいの対戦と言える。

 このE組には、ゲンクとザルツブルグも同居、両者も初戦で対戦する(17日)。伊東純也対南野拓実+奥川雅也の戦いだ。いずれもCLは初出場。伊東、南野はもちろんだが、とりわけ奥川にとっては名を売るチャンスだ。国内リーグでも出場機会を得ているので、チャンピオンズリーガーになることも確実視される。もしゴールでも挙げれば、日本代表に招集せざるを得ない存在になる。たとえば、ファン・ダイクを相手にどんなプレーをするか。健闘を期待したい。

 チェルシーからレアル・マドリードへ移籍したアザールと同じぐらい大きな話題を呼んだのは、アトレティコからバルセロナへ移籍したアントワーヌ・グリーズマンだ。バルサは2年前、PSGに移籍したネイマールの代わりに、リバプールから1億6000万ユーロ(約192億円)という移籍金を払ってフィリペ・コウチーニョを獲得した。ところが彼は、金額に相応しい働きができないまま今季バイエルンに放出された。

 グリーズマンは少なくともコウチーニョより、何倍も戦力になるだろう。両者の一番の差はユーティリティ性。バルサはメッシ頼みのサッカーから脱却しないとCL優勝は望めない――とは衆目の一致するところだと思うが、多機能的で使い勝手のいいグリーズマンの加入で、メッシ頼みの体質からどれほど脱却できるか。

 メッシは開幕戦のドルトムント戦(17日)に間に合うかどうか、微妙な状況だというが、グリーズマン、メッシという左利きの2人が3FW体制の中でどう共存するのか。見てみたい気がする。

 バルサはさらに、昨季ベスト4入りしたアヤックスから、その立役者として活躍したフレンキー・デ・ヨングも獲得。グアルディオラ的な雰囲気を持つこの若手の活躍もチームの変革には不可欠だ。

 アヤックスは、昨季CBとして活躍したマティアス・デ・リフトの移籍も余儀なくされた。獲得したのはロナウド擁するユベントス。この20歳になったばかりのCBもなかなかの選手だ。近い将来、オランダ代表の先輩、ファン・ダイクに迫る選手になること請け合いだ。

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