ポルトガルで戦う安西、前田は活躍も、中島、権田は苦しいスタート (3ページ目)

  • ジョゼ・カルロス・フレイタス●文 text by Jose Carlos Freitas
  • 竹澤 哲●翻訳 translation by Takezawa Satoshi

 第2節デスポルト・ダス・アベス戦でも控えだったが、65分にピッチに立つと、再びマリティモの攻撃に火をつけた。しかし、この試合は敗戦に終わっている。

 第3節トンデーラ戦で、前田はついに先発としてピッチに立つ。そして彼にとって初めての得点を決めた。残念ながらチームは敗戦に終わったが、この試合でヌーノ・サントス監督から大きな信頼を勝ち得たことは間違いない。

 前田は序盤戦での戦いぶりから、すでにマリティモファンからも、チームにとって重要な選手の一人として認められている。またマリティモの取材を続けている番記者たちからも高い評価を受けている。彼のスピードのある動きと、シュート力は大きな武器となっており、これからも先発として起用されていくだろう。

 日本人選手の中で唯一4試合フル出場を果たしたのが、ポルティモネンセのDF安西幸輝だ。安西はチームの守備陣においてとても重要な役割を担っており、初戦のベレネンセス戦からSBとしてレベルの高いプレーを見せた。第3節と第4節はともに敗戦に終わっているが、その中でも彼の高い資質をふんだんに見せている。

 安西は相手FWとの1対1の局面でも負けることはなかったし、またサイドラインを駆け上がり、攻撃参加もする。安西がもうひとつDFとして優れている点は、ほとんどファウルをしないということだ。そのため、まだ1枚もイエローカードをもらっていない。安西はポルトガルでプレーする日本人選手の中で唯一、レギュラーポジションをしっかり掴んでいる選手だ。

 ポルティモネンセに所属するもう一人の日本人選手である権田修一は、控えとしてまだ1試合も出場していない。安西とともに日本代表に選ばれてチームを離れたが、今後、出場機会をつかみたいところだ。

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