堂安律のPSVへのステップアップに刺激。板倉「負けてられない」 (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by Getty Images

「『英語をしゃべれるか?』と訊かれて、本当は『ノー』なんですが、『とりあえず、ちょっとやってみようかな』と思って、『イエス』と言って話してみたんです。だけど、本当はもっと話したいことがあったのですが、うまくしゃべりたい言葉が出てこなかった。そういうところで、ちょっと悔しさがありました。

 英語はコミュニケーションに必要ですし、試合中にもっともっとうまく伝えるようにならないといけない。しかし、最初にオランダに来た時は全然しゃべれなかったので、それと比べたら少しはよくなっています。まだまだ聞き取れないこともありますし、『なんて言ったらいいのかな?』ともなりますが、コミュニケーションをどんどん取るようにしています」

 センターバックを務める板倉にとって、英語の向上はパフォーマンスにもつながっているのだろう。前節のAZ戦(0-0)ではオランダメディアの「週間ベスト11」に選出され、ヘラクレス戦後は「ホームのサポーターが選ぶマン・オブ・ザ・マッチ」に選ばれた。

 そんな板倉は、堂安と半年間一緒にプレーし、移籍する時の様子も間近で見ていた。

「ずっと律を近くで見ていたので、(移籍は)素直にうれしかった。律がいろいろ迷ったことも知っていました。フローニンゲンのために2年間戦ってくれて、日本のメディアからも注目されるようになり、そういう意味ではフローニンゲンにすごく貢献してくれたと思う。

 律が来るまで、自分はこのチームのことを知らなかったし、こうやって律がフローニンゲンのために戦ってくれた2年間は、フローニンゲンにとってもすごく大きなことだと思います。今回、格上のPSVに行ってすごくよかった。またここから、律も勝負が始まると思う。自分も負けてられないという気持ちです。日本代表ですぐ会えるので、その時にいろいろ話したいと思います」

 翌日の9月1日は、フィテッセ対AZ(2-1)を見た。この日、菅原由勢の出番はなかった。

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