堂安律、18m弾で存在感。後輩・中村敬斗「迫力がヤバかった」 (3ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 海外サッカーを見ていて、堂安はキャプテンについて感じることがあったという。

「自分からキャプテンになろうとは思わない。でも、メッシがバルサのキャプテンをしたり、ネイマールがブラジル代表でキャプテンをしたり、クリスティアーノ・ロナウドがポルトガル代表でキャプテンをしていたり......。

 チームの顔、エースと呼ばれる選手がキャプテンマークをつける時代になったのかな、というのはある。3、4年前まではボランチとかセンターバックのイメージが強かったですが、イメージが変わってきたので(自分がキャプテンをやるのは)全然嫌ではないですけどね」

 この試合のヒーローは中村だった。開幕から2試合連続ゴールを決めた中村に対して、トゥウェンテのサポーターは早くも個人チャントを作り、76分にベンチに下がった時と試合後にチームメイトと一緒に挨拶に行った時には、延々とチャントが歌われた。

 堂安と中村は、ガンバ大阪で先輩・後輩の間柄になる。中村は堂安についてこう語った。

「堂安選手は僕が高校2年の夏、(ガンバの)練習に参加した時に一度お会いした。ちょうど(堂安がオランダに移籍する時期で)入れ替わりというか、ぎりぎり一緒にトレーニングできて、ご飯も連れて行ってくれたりした。大先輩というか、偉大な先輩。

 今日もすごいゴールを決めた。9人(に減った状況)で決めるあたりが(すごい)。あれを決めた瞬間、2−1になって、『ヤバい。(さらに)決められるんじゃないか』と思った。迫力がヤバかった」

 次節、テ・ウィーリクが出場停止処分を受ける公算は大だ。「次の試合、俺がキャプテンじゃん」と、堂安は言った。

 立場は人を育てる――。そういう意味でも、堂安がフローニンゲンのキャプテンを一時的にでも任されたら、なおさら楽しみである。次節、フローニンゲンは菅原由勢のいるAZとアウェーで戦う。

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