遠藤航のみシント・トロイデン残留。難しい中で高まる鈴木優磨への期待 (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 昨季のシント・トロイデンには、冨安、鎌田、DF小池裕太(鹿島アントラーズ)、MF関根貴大(浦和レッズ)、FW木下康介(現スターベク)、MF遠藤航と、6人の日本人選手がいた。だが、残ったのは遠藤ただひとりだ。そして今季は、GKシュミット・ダニエル(前ベガルタ仙台)とFW鈴木優磨(前鹿島)のふたりが加わり、日本人選手は3人になった。遠藤は言う。

「ベルギーリーグのチームは毎年、選手が入れ替わる。それはシント・トロイデンの日本人選手だけでなく、他の国籍の選手にも言えること。そこはある意味、割り切ってやっています。今いるメンバーでチームとしてしっかり準備しないといけない、という難しさがベルギーリーグにはあると思います。

 これから選手が入ってくるのかというところも含めて、すでにリーグが始まっているにも関わらず、チームを作っていかないといけない状況は難しい。しかし、個人としてやることは、そう変わりません。一戦一戦、まずはいるメンバーで戦って、勝ち点3を積み重ねていきたいです」

 ムスクロン戦の遠藤はセントラルMFのポジションで、サミュエル・アサモアとコンビを組んで先発。最初の15分はうまくゲームをコントロールしたが、前半残り30分は後手に回って苦労した。

 後半はアサモアをアンカーにし、遠藤がやや前に出ることによって中盤を菱形にして建て直そうとする。その後は選手の交代などで右に行ったり、再びセントラルMFに戻ったりしながら、積極的に相手ペナルティエリアに入っていく姿勢を見せた。

 69分にはペナルティエリアの左側にうまく走り抜け、そこから好クロスを入れてビッグチャンスを創出。しかし、FWネルソン・バロンゴのシュートは相手GKの好反応に防がれてしまい、ゴールに結びつかなかった。

 この日、シュミットは登録に間に合わなかったため、ベンチに入れず。仮にメンバーに入ったとしても、まずはケニー・ステッペの控えからスタートすることになるだろう。

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