主力不在でもかなりの出来栄え。CL優勝に向けてマンCの陣営は整った (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 そもそも今回の来日メンバーには、コパ・アメリカとアフリカ・カップオブネーションズに出場した影響で合流が遅れている多くの主力が不在だった。FWセルヒオ・アグエロ、FWガブリエル・ジェズス、FWリヤド・マフレズ、MFフェルナンジーニョ、DFニコラス・オタメンディ、そしてGKエデルソンという豪華な面々がそれにあたる。

 この試合でプレーした選手たちに、彼ら不在組が合流することを考えると、マンチェスター・Cの選手層の厚さがよくわかる。

 さらに今シーズンからは、この試合でダブルボランチの一角としてプレーしたスペイン代表ロドリがアトレティコ・マドリードから加わった。また、度重なる負傷により目処が立たない左SBバンジャマン・メンディのバックアップには、PSVからアンヘリーニョを買い戻すことで、ファビアン・デルフ(エバートン)が抜けた穴をしっかり埋めている。

 プレミアリーグ3連覇を狙うに十分な戦力。昨シーズンに国内三冠を達成した"ペップ・シティ"は、次なる野望であるチャンピオンズリーグ優勝に向けた陣容を整えつつあると見て間違いないだろう。

 ちなみに、これまでプレミアリーグで3連覇を果たしたクラブは、1998−1999から2000−2001と、2006−2007から2008−2009の2度成し遂げたマンチェスター・ユナイテッドのみ。いずれもサー・アレックス・ファーガソン監督時代の偉業である。

 つまり、今シーズンにマンチェスター・Cが3連覇を果たせば、史上2チーム目のプレミア3連覇を成し遂げたクラブとして、またそれを成し遂げた監督として、マンチェスター・Cとグアルディオラ監督は歴史に名を刻むことになる。

 今シーズンで就任4年目を迎えるグアルディオラ監督の現在の契約は、2020−2021シーズンまで。迎える2019−2020シーズンの行方次第では、史上初のプレミア4連覇の可能性が残されるわけだが、現在のマンチェスター・Cの圧倒的な強さを考えると、世界一厳しいリーグでその偉業を成し遂げる可能性は低くはないはずだ。

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