2019.07.05

「逆境に強い」ペルーがチリも零封。
守護神が散々な出来から覚醒した

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 そして21分、ペルーがCKの2次攻撃からチャンスを掴む。クリスティアン・クエバ(サントス)のクロスを中央でアンドレ・カリージョ(アル・ヒラル)が頭で反らし、最後はエディソン・フローレス(モナルカス・モレリア)が鮮やかなボレー。見事な連係プレーで先制した。

 さらに38分にも、ペルーは加点する。CBのカルロス・サンブラーノ(バーゼル)がロングフィードを蹴った瞬間(本人はミスキックと思って頭をかいていたが)、カリージョが右サイドでボールに追いついてクロス。これを、ジョシマール・ジョトゥン(クルス・アスル)が胸トラップからシュートして2-0とした。

 アレクシス・サンチェス(マンチェスター・ユナイテッド)、アルトゥーロ・ビダル(バルセロナ)、エドゥアルド・バルガス(ティグレス)、マウリシオ・イスラ(フェネルバフチェ)……。おそらくチリのほうが、個々の力ではペルーより上なのだろう。だが、チーム力はペルーが上回っていた。

 2点のビハインドを負い、攻撃するしかないチリは、後半に入ると圧倒的な勢いで攻め続けた。一方、ペルーにも疲労が見え始め、ボールホルダーに対してアプローチが甘くなる。チリは68分にジャン・ボーセジュール(ウニベルシダ・デ・チレ)のボレーがペルーゴールを襲ったのを皮切りに、さらに猛攻を強めた。

 75分、アランギスがGKと1対1。76分、イスラが強烈なミドルシュート。81分、ビダルがゴール正面からフリーでヘッド。82分、サンチェスがミドルシュート。しかし、いずれもペルーからゴールを奪うことはできなかった。

 そのチリの猛反撃をストップし続けたのが、守護神のペドロ・ガジェセ(アリアンサ・リマ)だ。

 グループステージでブラジルに大敗した試合、ガジェセはロベルト・フィルミーノ(リバプール)にフィードをブロックされて失点し、エベルトン(グレミア)のミドルシュートに反応が遅れてゴールを許すなど、散々な出来だった。