コパ・アメリカのブラジル代表にレジェンドが大激怒。「屈辱的だ」 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 1970年のW杯優勝メンバーで、日本でも監督経験があるエメルソン・レオンも言う。

「もうこれ以上、セレソン(ブラジル代表)の試合は見たくない。こんな試合を見せられたら、ブラジル人もチームへの愛が冷めてしまうだろう。総額5億ユーロ(約600億円)はするだろう選手たちが1点も取れないなんて、あってはならないことだ。こんなチームをどうして応援できよう?」

 ブラジルの過去の5回のW杯優勝時には、必ず何人かの一流選手がいた。1958年にはペレ、ジト、ジウマール。1962年にはペレ、ガリンシャ、ババ。1970年にはペレ、カルロス・アルベルト、リベリーノ、ジャイルジーニョ。1994年にはロマーリオ、ベベット、ドゥンガ、カフー。2002年にはロナウド、ロナウジーニョ、リバウド、ロベルト・カルロス......。では今のセレソンには誰がいる? 

 有名選手には事欠かない。しかし彼らが本当に一流なのかどうか、今回の試合を見る限り、はなはだ疑問だ。残念だが今のブラジルは、もうかつてのブラジルではないことを認めなければならない。

 次の試合でブラジルは、ホームでペルー相手にガチンコ勝負をしなければならない。これまで一度もブラジルの敵であったことのないチーム相手に、だ。そうでなければブラジルはコパ・アメリカに残れない。これが屈辱以外のなんであると言うのだろう......。




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