チェルシー監督就任の噂も。ランパードが指揮官としても才能を発揮 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 さて、今回のプレーオフ決勝は、アストン・ビラでアシスタントコーチを務めるジョン・テリーとの「チェルシー・レジェンド対決」としても注目を集めた。だが、それだけではなかった。

 その理由は、チェルシーのマウリツィオ・サッリ監督に退任論が渦巻いているからだ。本稿執筆時では明らかになっていないが、現地時間5月29日に行なわれるヨーロッパリーグ決勝の結果次第では解任の可能性があると報じられている。

 そして、後任の有力候補とされているのがランパード監督だ。プレーオフ敗退後、記者たちは質問の内容を変えながら複数回、チェルシー監督の就任の可能性について尋ねたが、そのたびにランパードは、「噂について話すつもりはない。ダービーとの契約はあと2年ある。私としても、ダービーで仕事を続けたい」と噂を明確に否定していた。

 ランパードの口調と表情から察するに、ダービーに残留する線が強そうだが、何かのきっかけで話が進んでいくのも、欧州サッカー界である。ランパードの去就は、しばらく世間を賑わせそうだ。

 そんなランパードを今季ダービーの躍進から評するなら、上々の滑り出しといえる。指導者1年目のダービーで説得力のあるパフォーマンスを披露したからこそ、チェルシーでの監督就任の噂も浮上したのだろう。

 来季の居場所はダービーか、またはチェルシーか。それがどちらになろうとも、イングランド黄金世代の名手が今後も注目を集める存在であるのは間違いなさそうだ。

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