長谷部誠、チェルシー戦ドローに満足。EL決勝まで全試合出場をめざす (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 長谷部はボランチで先発。これについては「自分が中盤に入ることで、もう少しゲームを落ち着かせたり、自分のところでセーフティーにゲーム組み立てるという意図があったと思う」と言う。

 序盤、それが功を奏したことは、チェルシーのマウリツィオ・サッリ監督も「最初の20分の戦い方は間違っていた。まるで0-0を目指しているようだった。メンタリティの難しさもあった」と、認めている。

 23分にはフランクフルトが先制する。ウィリアンからのパスをジルーが落としたボールを奪い、カウンターを発動。最後はルカ・ヨビッチが決めた。

 だがこの1点で、チェルシーは目を覚ましてしまう。サッリが「25分から85分くらいまではいいサッカーができていた。チャンスもあり、勝利にも近づいた。その60分間は試合をコントロールできていた」と言うように、前半終了間際にペドロのゴールで追いつくと、後半もチェルシーがペースを握った。 

 長谷部は言う。

「ヒンターエッガーはジルーをよく抑えていたと思う。逆に僕の中盤のところでは、何度か危ない場面でボールを失ったこともあったので、そのへんはまだまだ修正しなきゃいけないと思います。40分ぐらいまでは、自分たちの狙いというのははっきりしていたし、1-0といういい形でやれていた。前半の最後に失点してしまって、後半もちょっと、引きすぎたかなという感覚もある。(後半は)チーム全体として前に出るというところで、少しクラフト(力)が足りなかったかなという感覚はあります」

 自分のプレーを反省しながら、追いつかれたあとの難しさを語った。

 来週のチェルシーホームの第2戦を前に、週末にはブンデスリーガのレバークーゼン戦が控えている。現在フランクフルトは勝ち点54で4位。レバークーゼンは同51で6位につけている。来季のCL出場権を争う重要な一戦となる。

「アウェーでは、より守備の時間が長くなると思いますけど、そのなかでも間違いなく1点は取らなければいけないので、そういう戦い方をしっかり自分たちの中でクリアにしていく。たとえばアンテ(・レビッチ)が戻ってくるから、引いた形から彼のカウンターを生かせると思う。

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