「ニュータイプ」メッシはバルサをCL優勝に導くか? (4ページ目)

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小澤 現在のメッシであれば、コンディションさえよければ間違いなくどのチームに対してもゴールは決められますね。ただし、3月に代表復帰して恥骨炎の問題が露呈しましたので、今夏にコパ・アメリカに招集され、アルゼンチン代表が勝ち進んで消耗したり、ケガをするようだと、来季は今季のような稼働ができるかどうかわかりません。

中山 今のメッシは、フリーキックもすごい。何でもできるメッシなので目立ちませんが、おそらく現在世界ナンバーワンのフリーキッカーになっていると思います。

小澤 まるでPKみたいに決めていますからね。現在のメッシは努力する天才になっていて、実際、試合前のウォーミングアップ時に蹴っているフリーキックも練習さながらの真剣さで蹴っていますし、相手をしているヤスパー・シレッセンもまったく動けないシュートをバンバン決めています。

 それと、現在のバルサの守備で言うと、ピケとラングレが安定しているので、ほとんど穴は見当たりません。

倉敷 個人的には、ウスマン・デンベレがカギを握っていると思っています。もしメッシとスアレスを抑えられたとしても、途中から2人とはまったく違ったタイプのデンベレが出てくると、相手は嫌でしょうね。

小澤 デンベレはその2枚とのコンビネーションから隔離して、単独で突破するような使い方をすると、もっと相手は恐怖を感じるでしょうね。

中山 デンベレに加えて、ここにきてアルトゥーロ・ビダルも有効な駒になっていますしね。攻撃的にいきたいときでも、試合を終わらせたいときでも、この2人がいれば十分なほど贅沢な控えの陣容だと思います。他の3チームにこれだけハイレベルな控え選手は見当たりませんし、そういう部分でもバルサがひとつ抜けていますね。

倉敷 リーグ戦で優勝したバルサはもうCL一本に絞ってくるでしょう。その前に立ちはだかるのが昨シーズンの準優勝チーム、リバプールです。バルサを破ることができるとしたら彼らしかいないような気もしますが、果たして?

 次回はリバプールの準々決勝の戦いぶりを振り返りつつ、バルサとの準決勝を展望しようと思います。

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