遠藤航は代表のキャプテン就任に意欲的
「常にやりたいと思ってます」

  • 菊池康平●文・写真 text&photo by Kikuchi kohei

 最後に今後の目標を聞いた。

「シント・トロイデンでは、やはりヨーロッパリーグ(EL)の出場権を獲得するのが最低限の目標です。そして代表では、まずは目の前のコパ・アメリカに向けて、しっかりやっていくことが大事かなと思っていますし、代表は常にワールドカップを見据えて活動していると思っているので、3年後に結果を残すために一人一人が自分を磨いていくことも必要ですね」

 言い残したことを聞くと、これまで関わってきた方々を大事にする遠藤らしい言葉が返ってきた。

「今でもSNSなどで『応援してます』というコメントをくれる方々って、ベルマーレやレッズのサポーターが多くて、そんなサポーターやファンのためにも頑張りたいと思っています。

『早く帰ってきて』とかも言われますけど、まだ僕は海外でやりたいので、海外でもっと上を目指して頑張って、日本に帰った時にはすごく観客を呼べるくらいの選手にはなっていたいと思っています。ベルマーレ、レッズとそれぞれのチームを応援してもらって、僕のこともちょっとだけ気にかけてもらえればうれしいです」

 取材後も「何か食べに行きましょうか?」と声をかけてもらい、遠藤お勧めのスペイン料理屋に連れて行ってもらった。

 帰国する日にも「空港まで送って行きますよ」と連絡があり、シント・トロイデンから車で送ってもらうことになった。飛行機までの時間があり「やり残したことはないですか?」と聞かれ、食べそびれた『ムール貝』の店に連れて行ってもらった。

 遠藤とは日本で面識はあったが、国内外での取材経験を思い返しても、ここまで相手の立場を考えてくれた選手はいない。冒頭でも述べたが、遠藤がずっとキャプテンを務めてきている理由がわかったような気がした。

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