遠藤航は代表のキャプテン就任に意欲的「常にやりたいと思ってます」 (2ページ目)

  • 菊池康平●文・写真 text&photo by Kikuchi kohei

 冨安は移籍する前のJリーグの試合でケガをし、加入当初は全体練習にも参加できない状況だった。

「冨安の場合は若かったですし、リオ五輪のサポートメンバーとして来ていて、その中では一番良い選手だなと感じて僕も見ていました。ただ、こんなにも早く日本代表に適応してフィットするとは思っていなかったです。それは森保(一)さんが監督になって、ワールドカップ後からメンバーをガラッと変えたのが彼にとってポジティブに働いたと思います。

 でも、そのチャンスをしっかり掴めたというのは彼の努力だと思うし、シンプルに選手としての良さを評価されたと思います。最終的なところは本人次第ですから」

 他の日本人選手にも話を聞いたが、遠藤はチームの中でもリーダー的な存在だ。

「まぁ、一番年上なので、そこは意識しています。 うまくいってる選手もいればちょっとうまくいっていない選手もいるわけで。僕もプロの経験は長いので、自分の経験などは伝えるようにしています。たくさんいるので、日本人選手全員で集まれることはなかなかないですが、そこも自分がバランスを見ながら、みんなとコミュニケーションを取るようにしています」

 湘南ベルマーレに所属していた19歳の時にキャプテンを務めた。学生時代からもずっとキャプテンであったが、Jリーグでこの若さで務めることは珍しい。

「キャプテンというよりはゲームキャプテンという感じでした。もともとベテランの方がキャプテンをやっていて、その方が試合に出られない時などに僕がキャプテンマークを巻いていました」

 キャプテンの素養は少年時代からあった。

「小学校、中学校、ユースもずっとキャプテンをやっていたんで、どちらかというと、やるかって言われたら、やりたいと言うタイプです」

 近い将来に自然とA代表のキャプテンの座も巡ってきそうだ。

「やりたいとは常に思っていますけれど、結局、やりたいと言ってやれるものではなくて、周りの選手や監督からの信頼があってこそ任されるものだと思います。僕はやりたい思いは持ちながらも謙虚にしっかりと努力を続けて、周りの選手からもっともっと認められるようにならないといけないと思っています」

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