2019.04.19

トッテナムが笑い、マンCが泣いたVAR判定。
大接戦の勝敗の分かれ目

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 4月17日に行なわれたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝・第2戦のマンチェスター・シティ対トッテナム・ホットスパーは、4-3の壮絶な打ち合いになった。この結果、第1戦を合わせたトータルスコアは4-4の同点に。アウェーゴール数の差で、トッテナムがクラブ史上初となるCLベスト4進出を決めた。

クラブ史上初のCLベスト4進出を決めて喜ぶトッテナムの面々 キックオフ直後から、息もつかせないスリリングな展開となった。

 開始から7分までに両軍が得点。さらに11分までにそれぞれが加点し、スコアは2-2となった。この試合のテレビ解説を務めた元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏が「CLの舞台でこんな立ち上がりは見たことがない」と驚いたほど、序盤から試合は混沌とした。

 21分にマンチェスター・Cがゴールを決めて試合を折り返し、さらに59分にも加点して4-2と引き離すも、73分にはCKをフェルナンド・ジョレンテが押し込んでトッテナムも3点目(この時点でトッテナムが勝ち抜け)。ハンドの可能性があったため「ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)」に判定が持ち込まれたが、得点は認められた。

 しかし、主審が確認した映像とは別の角度で捉えたリプレーでは、ボールがジョレンテのひじに触れてから腰に当たり、ネットに吸い込まれていた。

 大接戦の試合は、これだけでは終わらない。

 後半ロスタイムの90+3分にはラヒーム・スターリングがネットを揺らしたが、ラストパスを出したセルヒオ・アグエロにオフサイドの可能性があり、再びVAR判定に(得点が認められれば5-3でマンチェスター・Cが勝ち抜け)。わずかにオフサイドラインに飛び出しているアグエロをリプレーが捉え、ゴールは認められなかった。

 結局、試合はこのまま4-3でホイッスル。終了直前にボールをロストし、マンチェスター・Cに決定機を許したクリスティアン・エリクセンは、「今夜、僕は世界で最も幸運な男。最後にスターリングが決めた瞬間、すべてが終わったかと思った。オフサイドの判定が下ると神に感謝した」と安堵した。一方、マンチェスター・Cのイルカイ・ギュンドアンは地面に伏して涙を流した。