ロナウドの野望を粉砕。アヤックスはCL史に残る画期的チームだ (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Getty Images photo by Getty Images

 そのシーズンは、移籍の自由を大きく認めたボスマン判決が施行されたシーズンで、アヤックスは前シーズンよりさらに多くのメンバーを引き抜かれていた。まさに手足をもがれたような悲惨な状態にあった。それでもなんとか準決勝まで這い上がってきた好チームを、ユベントスは血も涙もなくボロボロになるまで叩いた。アヤックスをCLの表舞台から追い出す役を果たした。

 それから22シーズン後、画期的なサッカーを終焉に導いたユベントスに、アヤックスは画期的なサッカーでリベンジしたことになる。

 とはいえ今季終了後、その画期的なチームは解体される運命が待ち構えている。CLの舞台で拝めるのは準決勝の2試合が最後になるのか。さらにもう1試合、90分1本勝負の決勝まで進むのか。応援したくなるチームとはこのことだ。優勝する力は十分にある。

 見たいのは"同門対決"となるバルセロナ戦だ。いまバルサに足りない魅力が現在のアヤックスには溢れている。両チームにゆかりの深い故ヨハン・クライフにお見せしたかった試合となるだろう。抽選の結果はいかに。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る