ジダンもベイル放出を追認。
大改造中、来季のレアルはこうなる

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

 クリスティアーノ・ロナウドをユベントスに放出して以来、ストライカー不在が囁かれるものの、その点に関してジダンは深刻に捉えていない。エイバル戦では、フランス人FWベンゼマをキャプテンとして送り出し、ヘディングでの2得点を引き出した。指揮官のベンゼマに対する信頼度は、依然として飛び抜けて高い。

「ベンゼマ、マドリードの補強計画を修正!」

 マドリード系のスポーツ紙asもそう報じ、ベンゼマの活躍を伝えた。今シーズンは、カップ戦も含めると26得点。チームの不調を考えれば、悪くない数字だろう。マドリディスタ(マドリードファン)の評価は相変わらず低いが、チームの攻撃を牽引しているのは明らか。2列目のアタッカーの得点も引き出せ、ヴィニシウス、アセンシオとの連係も悪くない。

 そこに来季はサントスから、ネイマール二世、ロドリゴ・シウバの入団が決まっている。他にもストライカー候補としては、ウルグアイ代表エディンソン・カバーニ(PSG)、ポーランド代表ロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)、セルビア代表ルカ・ヨビッチ(フランクフルト)らの名前が挙がる。

 しかし、点取り屋の移籍金は莫大だ。ラージョ・バジェカーノで13得点と、サーラ賞(スペイン人得点王)を争うラウール・デ・トーマスを期限付き移籍から戻し、ベンゼマのバックアッパーに据えるのではないか。

 残りシーズン、選手のテストは続く。セルヒオ・レギロン、マルコス・ジョレンテ、アルバロ・オドリオソラら若手は、アピールが必要だろう。確執があったダニ・セバージョスには挽回の機会が与えられそうだ。

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