ジダンもベイル放出を追認。大改造中、来季のレアルはこうなる (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

 彼らは残りそうだが、他のメンバーは入れ替わる可能性を残している。戦力のアップデートは欠かせない。

 ジダンが熱望しているのは、ロシアW杯で優勝したフランス代表の2人、FWキリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン=PSG)、MFエンゴロ・カンテ(チェルシー)だと言われている。

 ムバッペは次代のバロンドール最有力候補で、PSGでも中心選手として活躍。高速プレーで技術精度が落ちない。カウンター攻撃が多くなるジダンのチームで、"最強の武器"になり得る。

 もっとも、獲得交渉は難航するだろう。その場合、エデン・アザール(チェルシー)が最有力候補に浮上か。ジダンが辞任した理由のひとつは、「フロレンティーノ・ペレス会長がその獲得を渋ったから」とも言われるだけに、可能性は低くない。

 一方のカンテは、ボールを奪い取る技術に優れ、守備的MFとしては当代随一。ジダンが求める理由は、現役時代に自らの"護衛兵"のようにプレーした元フランス代表クロード・マケレレの面影を見るからかもしれない。敵ボールを鮮やかに奪い、迅速に供給。ジダンの"前政権"では、守備的MFとしてブラジル代表カゼミーロがその役を担っていたが、今シーズンは不振を極めている。

 フランス人指揮官ジダンは、図らずもフレンチコネクションを生み出そうとしている。

「ベイルをマンチェスター・ユナイテッドに売却し、代わりにフランス代表MFポール・ポグバを獲得するのではないか」という噂も出ている。MFポグバは中盤でインテンシティを出せる選手で、ジダンの戦い方にフィットするだろう。

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