大迫勇也の忘れられない週末。第二子誕生&2カ月ぶり復帰で終始笑顔 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 このヨハネス・エッゲシュタインとの交代は功を奏した。大迫は、その後の選手交代にも応じて、トップ、インサイドハーフと、本人の表現を借りれば「グルグルと」ポジションを変えながら、攻撃の起点を作り、ラストパスを送った。

 79 分、相手のクリアボールが転がってくると、大迫はペナルティエリアの右手前からクロスを入れた。これをダフィ・クラーセンがヘッドで決めて、ブレーメンは同点に追いついた。その後、反撃に出たボルシアMGは試合終了まで攻め立てたが、精度を欠いたのに救われ、ブレーメンはアウェーで貴重な勝ち点1を手にした。大迫のおかげと言っても過言ではない。

 コンディションはまだ完璧とは言えないようだ。リハビリ期間は予想以上に長かった。それでも本人は、前向きに過ごしたという。

「ポジティブに(捉えていた)。アジアカップの時点で、こうなる感じがしていたので、もう自分のなかでは、ふんぎりというか、覚悟はしていた。切り替えて、今、何ができるかを考えていました」

 アジアカップでは、初戦にフル出場したものの、その後は温存され、準々決勝ベトナム戦に途中出場で復帰。準決勝イラン戦、決勝カタール戦は先発していた。当時からこの長期離脱を想定していたということは、負傷の程度はかなりのものだったのだろう。

 練習には先週、復帰したばかり。しかもまだきちんとした練習は数回行なったにすぎないという。それでも3日のドイツ杯準々決勝シャルケ戦でベンチに入ると、この日は大事な場面での起用となった。

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