15年前のCL覇者とリバプールが対戦。3賢人が緻密に予想した
小澤 エネルギーを効率よく使って、プレッシングの強度も高いサッカーをしていますしね。ローマとの第2戦も、直前にベンフィカとのクラシコを戦ってから臨みながら、あれだけのパフォーマンスを見せたわけですから、たいしたものだと思います。それと、ラ・リーガのファンにとっては、安定感抜群のイケル・カシージャスのプレーも必見です。
中山 懐かしいところで言うと、ペペも頑張っていますね。ミスも目に付きますけど、睨みが利いた守備は相変わらずですし、個人的には彼のダーティーなところも微笑ましく感じられるようになりました(笑)。年齢のせいか、ほほの部分が少しこけてしまった感じはしますけど。
小澤 ただ、ペペもフェリペもさほどスピードはないので、ポルトとしては彼らセンターバックふたりが、リバプールのスピードスターに対応できるのかという不安はあると思います。
倉敷 では準々決勝の展望です。リバプールは左サイドバックのアンドリュー・ロバートソンが第二戦、後半のアディショナルタイムにイエローカードを受けてしまい出場停止です。これは痛いところですが、おそらく左サイドバックにはどこでもできるジェイムズ・ミルナーが入るでしょう。ジョーダン・ヘンダーソンのコンディションも気になるところですが、ここもファビーニョがいるので問題なさそうですね。
中山 ファビーニョは、ラウンド16の陰の立役者でしたね。第1戦はファン・ダイクの代わりにセンターバックでプレーして、第2戦では開始早々に負傷したヘンダーソンの代わりにアンカーを務めました。どちらも質の高いプレーを見せ、彼の売りでもあるポリバレント性が発揮された格好です。加入当初はフィットするまでに時間がかかりましたが、今ではチームに欠かせない選手になりましたね。
倉敷 リバプールはここ数年で選手が成長し、よい補強もできて戦力が整いましたから、クロップ監督の選択肢もかなり増えています。
気になるのは国内リーグとの兼ね合いです。シティとの優勝争いは最後までもつれそうですが、リバプールのフロント陣はチャンピオンズリーグよりもプレミアリーグのタイトルを取って欲しそうです。再び"二兎を追う者は一兎も得ず"になったら、フロントは煩わしそうですよ。
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