CL注目の同国対決で激論。有利なのはシティかトッテナムか? (3ページ目)

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小澤 僕も、シティは国外の強豪よりも同国対決に弱いタイプだと見ています。ペップ・グアルディオラ監督のやり方は熟知されていますし、対策を練られた時のプランB、Cは用意されていますが脆さを見せる傾向もあります。シャルケのように、初めて対戦する相手はシティのボール運びに戸惑うと思いますが、スパーズは国内で何度も対戦していますからね。万全の対策で臨んでくるはずです。

中山 たしかに、シティは昨シーズンのCL準々決勝で同国対決となったリバプール戦で敗退しています(2試合合計1-5)。ベスト8の段階になると、備えがしっかりしているスパーズのほうが、攻撃力を最大の特徴とするシティよりもプランを立てやすいと思います。

倉敷 スパーズには、クリスティアン・エリクセン、トビー・アルデルヴェイレルト、ヤン・フェルトンゲン、ダビンソン・サンチェスと、元アヤックスの選手が4人もいるので、僕はつい親近感が湧いてしまいます(笑)。

 イングランド勢は国内リーグ戦も多少影響しそうですね。シティはリバプールとの優勝争いが熾烈ですし、スパーズもCL出場権争いが大変なのでCL1本に絞るという状況ではありません。

中山 シティは、FAカップも勝ち残っていますから、スケジュール的には相当に厳しいと思います。

倉敷 シティは4月3日にカーディフと国内リーグを戦って、中2日でFAカップ準決勝のブライトン戦。さらに中2日で、スパーズとのCL準々決勝第1戦を迎える超ハードスケジュール。しかも4月17日の第2戦の直後には、中2日で国内リーグの試合で再びスパーズと対戦することになっています。リバプールとの優勝争いを考えると、どうやりくりするか、とても悩ましい。ペップがこの過密スケジュールに不満を漏らすのもうなずけますね。

中山 スパーズはCL出場権争いが熾烈とはいえ、すでにFAカップも敗退していますし、直前の国内リーグ戦の相手がクリスタル・パレスということを考えると、スケジュール的には圧倒的にスパーズ有利ですね。

小澤 選手層やチームとしての実力からすると圧倒的にシティだとは思いますが(苦笑)。ただスパーズは、ハリー・ケインも含めて、故障者が次々と復帰を果たしている点もプラス材料ですし、昨季のリバプールのように同国対決で、なおかつ冒頭にお二方からあったように新スタジアムのお披露目時期でモチベーションは格段に高い。非常に楽しみな試合となるでしょう。

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