イングランドの未来は明るい。
10代の台頭で育成改革が花を咲かせる

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 もっと言えば、U-17W杯優勝メンバーには、MFフィル・フォデン(マンチェスター・C/18歳)やMFエミル・スミス=ロウ(アーセナル/18歳)、MFモーガン・ギブス=ホワイト(ウルバーハンプトン・ワンダラーズ/19歳)ら有望株も控えている。イングランドで新しい力が着実に芽吹いている――そう表現していいだろう。

 ただ、すべてが順風満帆というわけでもない。外国人選手が多くを占めるプレミアリーグにおいて、「若手が所属先で定位置を掴めるか」という大きな問題は残されている。各クラブが潤沢な資金を持つプレミアリーグでは選手層が厚く、ポジション争いも厳しいが、コンスタントな出場機会なくしてポテンシャルを開花させるのはどうしても難しい。

 チェコ戦で先発フル出場を果たした左SBベン・チルウェル(22歳)のように、レスター・シティのような中堅クラブで研鑽を積んで成長をうながすか、あるいはサンチョの成功例を見習い、イングランド国外へ新天地を求める選手も今後増えてくるかもしれない。

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