ネイマールが大炎上。カーニバルで大はしゃぎして糾弾の嵐 (3ページ目)

  • 沢田啓明●文 text by Sawada Hiroaki photo by AFP/AFLO

 負傷したのは本人のせいではないし、地道にリハビリに励んで早期復帰を目指していれば、どこからも文句は出ないはずだ。しかし、故障直後の2月初めにも、松葉杖をつきながらパリで派手な誕生日パーティを開いて顰蹙(ひんしゅく)を買うなど、プロ意識を疑われるような行動が多い。そのため、「もう27歳なのに、あまりにも精神的に幼い」「最近、彼が話題になるのはピッチ外のことばかり。本当にフットボーラーなのか」「すでにキャリアのピークを過ぎたのではないか」といった批判や懐疑の声が渦巻いているのだ。

「リオネル・メッシの脇役であり続けたら、いつまでたっても世界ナンバーワンの選手にはなれない」と考えて、2017年8月にバルセロナからパリSGへ移籍したネイマール。だが、ここまでのところ、キャリア上は後退を続けている感がある。チーム内でも主役の座をフランス代表FWキリアン・ムバッペに奪われつつあり、「パリSG移籍は大失敗だった」という見方が一般的だ。

 筆者も、ネイマールの最大の問題は彼の人間性にあると考えており、人生とフットボールとの向き合い方を根本的に見直さない限り、将来は厳しいのではないかと予想している。

 とはいえ、挽回のチャンスは残されている。まずは今年6月から7月にかけて母国で開催されるコパ・アメリカだ。この大会ですばらしいプレーを見せてセレソンを優勝に導くことができれば、ブラジル国内での彼への批判はひとまず沈静化するだろう。しかし、もしまた期待を裏切るようであれば、セレソンでも主役の座を追われ、ネイマール不要論が噴出する可能性は大いにある。

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