ネイマールが大炎上。カーニバルで
大はしゃぎして糾弾の嵐

  • 沢田啓明●文 text by Sawada Hiroaki photo by AFP/AFLO

 国民の間からは、「さすがネイマール。サンバを踊ってケガのリハビリをするとは」の声も上がったが、フランスのスポーツ紙「レキップ」は、「足の骨を折ってドリブルはできなくとも、サンバを踊るのはまったく問題ないらしい」と皮肉った。

 5日の飛行機でパリへ戻ったネイマールは、6日にパリSGの本拠地で行なわれた欧州チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦、マンチェスター・ユナイテッドとの第2戦を観戦した。アウェーでの第1戦は2-0で勝っており、敗れても1点差なら勝ち上がれる状況だったが、アディショナル・タイムにPKを決められて1-3と惨敗。チームは今年もベスト16で姿を消した。

 もしパリSGが勝ち上がっていれば、ネイマールは4月に行なわれる準々決勝に出場できる可能性があったが、その望みは露と消えた。ブラジルのあるインターネット・メディアは、「ネイマールはブラジルでカーニバルの熱狂に身を任せ、パリで"灰の水曜日"(カトリックで試練の期間に入ることを意味する)を味わった」と伝えた。

 このところ、ブラジルの国内メディア、国民のネイマールへの視線は厳しさを増す一方だ。

 2016年にリオ五輪でブラジルに初の金メダルをもたらしてから、2018年W杯南米予選で活躍した頃まで、ネイマールは国民的英雄だった。しかし、ロシアW杯前に大きな故障をして国中を心配させ、その不安が的中してロシアではさんざんな出来に。セレソンが早々と敗退する結果を招き、国中を失望させた。

 今季も、なかなか調子が上がらないなかで、今回の長期離脱である。

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