CL番長3人も震えた、リバプール対バイエルン「決死の守備バトル」 (5ページ目)

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中山 ただ、国内リーグにおける両チームの状況を比較すると、ドルトムントに追いついたバイエルンとは対照的に、リバプールは首位から脱落してしまったことによって心理的に追い詰められている感じはしますね。チャンピオンズリーグは重要なタイトルですが、リバプールとしてはプレミアシップになってからまだ手にしたことがない国内リーグのタイトルもそれと同じくらい重要ですから、二兎を追う者は一兎をも得ずみたいなことにならなければいいんですが。

倉敷 ここまでプランどおりに駒を進めている印象のバイエルンですが、第2戦でのヨシュア・キミッヒの出場停止は痛いですね。不動のスタメンとして攻撃面でアクセントをつけられる選手ですし、精神面も強い。誰が代わりに出場しても、彼以上のパフォーマンスは望めそうにないでしょう。なので一気に攻め落としには来ず、やはり第1戦のような現実的な戦い方で挑んでくるでしょう。

中山 バイエルンは初戦を0-0で終えているので、開始からリスクをかける必要性がありませんしね。メンタル的にも落ち着いて試合に入れると思います。

倉敷 今シーズンのラウンド16は、単純に強豪同士が真正面からぶつかり合うというよりも、優勝候補と目される強豪が日程や相手の意外な戦術で苦戦させられている印象です。たとえばレアル・マドリーはクラシコ2連戦のあとに、若くて活きのいいアヤックスと対戦しなければなりませんでしたし、リバプールもバイエルンが徹底的に守備を固めてくるとは想像していなかったでしょう。

 予想が難しい対戦ばかりですが、その分、サッカーファンは自分なりの考えを持ち、予想を立て、意見を戦わせたりして楽しめると思います。リバプールがミュンヘンで勝つとしたらどういうケースか。バイエルンはどういうプランで勝ち上がるつもりなのか。豊かな想像力を持って観戦したいですね。

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