移籍して大正解。森岡亮太は
別人のようにイキイキしている

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 森岡亮太がシャルルロワに入団したのは1月30日。アウェーで行なわれた2月1日のムスクロン戦の後半途中から出場した森岡にとって、9日のオーステンデ戦(1-1)はホームサポーターへのお披露目マッチとなった。

シャルルロワに移籍して早々に攻撃の軸となった森岡亮太シャルルロワに移籍して早々に攻撃の軸となった森岡亮太 7分、11分、13分にシュートを放つなど、森岡は立ち上がりから意欲的にプレーした。後半も相手DFの裏へ浮き球のスルーパスを通し、ビッグチャンスを創出。0-0で迎えた75分には、パス・アンド・ゴーでペナルティエリアの左側に侵入すると、相手DFに後ろから引っかけられてPKを奪取し、先制するキッカケを作った。

「森岡、オレオレ!」

 83分にベンチへ下がった森岡に、ファンはチャントを歌ってねぎらった。3週間前とは別人の、森岡亮太の姿がそこにあった。

 1月20日のゲント戦から、アンデルレヒトのシーズン後半戦はスタート。森岡はベンチスタートだった。しかし20分頃から、MFピーター・ゲルケンスが足をかばうようにプレーし始める。満足にスプリントができなくなっていたため、フレッド・ルッテン監督は後半開始から森岡をピッチに送った。

 だが、森岡の出来は散々だった。相手のプレッシャーが来てないにもかかわらず、パスがブレて味方に届かないことが何度もあった。ベルギーのサッカー討論番組でも、「森岡はどうしてしまったんだ」「5メートルのミスパスどころじゃない。10メートル、15メートルもズレている」「きっと信頼を感じられず、自信が出てこないのだろう」といった驚きの声があがっていた。

 翌節、1月27日に行なわれたオイペン戦のメンバー表に、「森岡亮太」の名前はなかった。移籍交渉の話が進み出したのか、それとも、前節のパフォーマンスが影響したのか――。

 その3日後、森岡のシャルルロワ移籍が決まった。半年間の期限付き移籍に、買い取りオプションがついた。レンタル期間中の給料はシャルルロワが払うことになったため、現在8位のシャルルロワがレギュラーシーズン6位以内に入ってプレーオフを戦うことになっても、森岡はアンデルレヒト戦に出場することができる。

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