乾貴士のアラベスデビュー戦に感嘆の声。「欲が出てきた」 (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

「久しぶりだから疲れた。決めたかったな、前半も後半も......。ほんと左足、下手やな。けど、今日の試合は勝利したことが一番」

 試合後の乾は、得点を決められなかったことを反省しながらも、勝利に貢献できたことへの満足感を漂わせた。

 アベラルドのサッカーについては「みんなを頑張らせるね。俺が求めていた、練習から100%の力を出すサッカー。『練習から100%出さないといけない』とミーティングであらためて話をしていた。だからみんな100%でやるし、それが俺にとって大事な要素だった」と言う。

 合流してからたった1週間の練習でも、自分にとって集中することのできるサッカーであると感じており、ホセ・ルイス・メンディリバル監督に師事していたエイバルと似た部分があるとも話した。

 次節の対戦はベティス。早々と古巣の地セビーリャへ舞い戻ることに関しては、苦笑いを見せながら、「何も結果として残すことができなかったことを後悔している」と話してくれた。

「いきなりやね。やりにくいんだろうな。100%ブーイングされるだろうね。半年で何もせずに出てっているから、間違いなくブーイングでしょう。チームメートは応援してくれていたし、半年よくしてくれたから、感謝しているし、楽しかった。でも、試合に出られない悔しさも味わったからね」

 乾はベティスのチームメートたちへ感謝の気持ちを表しながらも、今はアラベスで全力を尽くし、日本代表へ戻ることを、これまで以上に強く目標へと掲げている。

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