香川真司が熱烈歓迎ホームデビュー。「ありがたいけど甘えられない」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 一方、チームから求められているものについては、明確に理解している。

「それはやっぱり得点。どれだけチャンスを作れるか。そこに大きなものを求められている。仲間と、まだまだポジショニングのズレや(ボールが)ほしいタイミングのズレがあるので、練習のなかでも、次の1週間に向けて修正しないといけない」

 何度か繰り返した「ズレの解消」というのが具体的なテーマになってくるのだろう。

 ベジクタシュサポーターに熱狂的に迎えられ、それを現地メディアも盛り上げる。インスタンブールに来てからのそんな1週間をこう振り返った。

「ありがたいですし、これだけの歓迎を受けることは当たり前ではないので。それを自分自身のいいプレッシャーに変えたい。彼らは優しさを与えてくれるけど、それに甘えちゃいけない。これを結果に変えられるか。

 メディアは盛り上がっているけど、自分自身は冷静にやりたいと思っています。あまり周りを気にせずに、自分自身がどういう状況なのかというのを常に把握しながら、1週間トレーニングしていく必要があるし、1試合、1試合が非常に重要になっていくと思います」

「フレッシュですし、新しい環境、新しいチームメイト、そういうものを楽しんでいる最中なので、いろいろなことにトライしていきたい。どうやってこのチームを助けるのか、それがこの半年間の自分のチャレンジだと思う。そこをつきつめてやりたい」

 この半年間、極端に試合出場が少なかったことを考えると、まずは90分間の出場をコンスタントに重ねることが必要になる。ただ、香川がフォーカスすべきは、目の前の1試合であると同時に、再び移籍が可能となる半年後でもある。

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