岡崎慎司はアジア杯の日本戦を
全チェック。「もっと上を目指さないと」

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 僕は、選手のひとりとしてこう思うんです。代表の選手は『自分がもっとこうしておけば......』とか、『自分がいたらこうできたかなぁ......』とか、『単純にあそこで自分がもっとドリブルつっかければ......』とか、みんながそんなふうに思っているかと。結局は、個人のところで差が出たと思う。そういう僕も、前回のアジアカップで1点しか獲れなかった。FWとしてあまりインパクトを残せず、仕事ができなかったので。

 自分たちが上に行くためには、個の能力を上げていくしかない。今までやってきたことを継続する。そして、チャンピオンズリーグに出るようなチームで先発する選手が出てきたり、全員がトップリーグでプレーしたり(そういう状況にならないといけない)。

 核となる選手はいるのかもしれないけど、若手もレギュラーの選手も、プレー自体を見たら(力量は)そんなに変わらないというか。その意味でも、全選手の力が足りなかったと思う。ワンパターンでしか戦えず、選手のクオリティ勝負で負けてしまった」

 采配、戦術、体格、コンディションと、敗戦にはさまざまな理由がある。決勝で5-3-2を採用したカタールに対し、4-2-3-1で挑んだ日本とのかみ合わせは悪く、プレスがことごとくハマらなかったことも敗因だろう。

 それらを踏まえたうえで、岡崎はあくまでも選手としての視点で「日本は全選手の力が足りなかった」と指摘する。さらに、3月の強化試合、6月から始まる南米選手権(コパ・アメリカ)と続く、日本代表のこれからの戦いが大事になると力を込めた。

「次のアクションがとても大事になる。サウジアラビア戦もベトナム戦も簡単じゃなかった。だから、まだまだ日本はもっと上を目指さないといけない。ベテランだろうが、若手だろうが、これからも向上心のある選手が代表に選ばれるべきかと」

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