岡崎慎司が移籍希望。「もう出る時期かな。
求めてくれるチームが一番」

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 加えて、年末年始の過密日程期でも出番がなかった。中2〜4日で4試合をこなすハードスケジュールに入っても、国内リーグ戦で先発の機会は1度も与えられなかった。途中交代で入った2試合のプレー時間を合わせても、わずか13分しかない。

 FAカップ3回戦での扱いにも首をひねった。試合日は過密日程の最終日にあたる1月6日。相手は英4部所属のニューポート・カウンティだった。

 岡崎は4−2−3−1のトップ下として久しぶりに先発したが、1.5軍メンバーで臨んだレスターはエンジンがかからず、ニューポートに先制点を与える苦しい展開に陥った。だが、それでも試合の主導権を握っていたのはレスター。格下相手に我慢強く試合を進めていけば、状況を打開できるように思えた。

 そのなかで、岡崎は前半の2度のゴールチャンスを決めきれなかった。ただ、繰り返すが、この日のレスターはチーム全体が不調。まったくチャンスに絡めないCFのケレチ・イヘアナチョのほうがずっとブレーキになっていたように思うが、ハーフタイムに交代を命じられたのは岡崎だった。

 シーズンを通して十分な出番を与えられていない岡崎は、相当な気合いを入れてこのFAカップに臨んだはずだが、まるで懲罰のような不可解な采配で前半だけでピッチを後にした。しかも、後半からMFジェームズ・マディソンなど主力選手を投入しながら、レスターは1−2で敗戦。この試合の采配に、岡崎を戦力として見ていないクロード・ピュエル監督の「答え」を見たような気がした。

 それでも、岡崎本人は去就について、「試合に出ている、出ていないだけでは絶対に決めない」と語り、「自分にとって、レスターでやる意味があれば、全然ここに残る。だから3年半、レスターにいたということがすべてなのかな」

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