なぜネイマールは敵をつくるのか。チームメイト、監督、税務署... (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

◆レンヌ
 2018年1月、PSG対レンヌの試合でのネイマールの行動も波紋を呼んだ。ネイマールは足を痛めて倒れていたレンヌの選手に対し、起き上がれるよう手を差し伸べた。しかし相手の選手がその手をつかもうとすると、即座に引っ込め、笑いながら去っていった。まるで小学生のようないたずらだが、相手に敬意を欠くと非難された。

◆スポンサー対応?
 ネイマールがあまりにも常識を超えた行動をするため、何度もこんな疑問が持ち上がっている。ネイマールのあの振る舞いは、彼自身の自然なものなのか、それとも実は影のスポンサーがいて、彼がなにか奇矯な行動をするたびに金が支払われているのではないか、というものだ。

 それというのも、ネイマールはスポンサー対応と思われるような行動を何度もしているからだ。たとえば2018年のリーグカップ準決勝で、ネイマールは決勝ゴールを決めた後、シューズを脱いで頭の上に乗せたのだ。友人への誕生日祝いのパフォーマンスだと本人は言っているが......。

◆詐欺
 ネイマールをサントスから獲得する際、バルセロナは1710万ユーロ(約22億円)をサントスに、4000万ユーロ(約52億円)を交渉賃としてネイマールの父親が経営するN&N社に支払ったとされている。しかし、その際に詐欺的行為があったとして訴えられている。

 バルセロナが実際に支払った額は総額8620万ユーロ(約112億円)であることが判明。ネイマールの権利の40%を保有していたブラジルのDISという会社は、その差額分を求めてネイマールとその両親、バルセロナの元会長などを提訴した。ネイマールの父親は「クラブ同士の問題」としているが、もしこのまま裁判が進めば、ネイマールは懲役6年を求刑される可能性もある

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