激動の2018年を経て、吉田麻也は誓う。「アジアカップを取り返す」 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 後半のマンチェスター・Cは、完全に省エネモード。かといって、サウサンプトンに反撃のチャンスはなく、3−1でマンチェスター・Cの勝利に終わった。

 ただし、ハーゼンヒュットル監督のもとで「チーム改革」が進行中のサウサンプトンとしては、強豪相手の敗戦を悲観する必要はないだろう。

 今シーズンの目標は、あくまでもプレミアリーグ残留。同時に、長期的なビジョンに立ち、新監督の戦術を浸透させていく必要がある。あまりに無策すぎたマーク・ヒューズ前監督時代の絶望感を払拭し、地に足をつけて一歩一歩進んでいきたいところだ。

 その一環として、ハーゼンヒュットル監督は、選手全員と個別ミーティングを行なっているという。選手たちから意見を聞き、自分の考えをぶつける――。こうした監督の姿勢を、吉田は「僕は好きです」と語る。「熱意のある人で、生き生きしている。チームもいい雰囲気になった」と、好印象を抱いているようだ。

 各選手との話し合いは15分程度だったが、吉田との個別ミーティングは30分にも及んだという。そのなかで話題のひとつに上がったのが、1月から始まる「アジアカップ」だった。

 1月2日に行なわれるチェルシー戦後に、吉田は英国を離れて日本代表に合流する。チームの基盤固めを行なっているハーゼンヒュットル監督と、レギュラーの座を確かなものにしたい吉田の双方にとって、シーズン真っ最中に行なわれるアジアカップのタイミングは非常に悩ましいところだ。

 アジアカップの決勝が行なわれるのは2月1日。最長で約1カ月強もチームを離脱するだけに、「(アジアカップについて)監督はぶつくさ、ぶつくさ言っている」(吉田)という。

 しかし、こればかりはレギュレーションなので仕方がない。シーズンオフに行なうとなれば、とくに中東開催は酷暑がネックで、こちらも現実的ではないだろう。

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