ブンデス前半戦、日本人選手7人の通信簿。存在感発揮は長谷部と大迫 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

長谷部誠(フランクフルト/6位) 6.5

 ニコ・コバチ前監督がバイエルンに移ってアディ・ヒュッター体制になったチームは、開幕当初こそ不安定だったが、徐々に調子を上げて5位で折り返した。予想外の好調を支えたのは長谷部だった。

 W杯が終わって闘争心を失った時期もあったが、ポジションを失ったことで火がつき、ヨーロッパリーグ(EL)のマルセイユ戦から16試合連続フル出場。フランクフルトは開幕当初、4バックを試したが、結局は3バックに変更し、長谷部を最終ラインに使うことで安定した。代表引退でクラブに集中できることがポジティブに作用したのだろう。

 12月13日のELラツィオ戦で負傷したのは、消化試合だけにもったいなかった。後半戦のフランクフルトのカギを握るのは、長谷部の回復具合かもしれない。

大迫勇也(ブレーメン/10位) 6

 目標のシーズン二桁得点を達成するには、前半で5得点しなくてはならない計算だが、現状は3得点と少々物足りない。だが、新しいチームで機能しているのは間違いない。相手によって戦術やシステムを変更するフロリアン・コーフェルト監督にとって、攻撃的MFとFWのすべてのポジションをこなす大迫は、頼りになる存在だろう。

 大迫自身もケルン時代は「フォワードでないと......」と漏らすことがしばしばだったが、「ここのチームならサイドも楽しい」と言う。なかでも第13節バイエルン戦の得点は印象的だった。アジアカップ出場で不在になるのは、チームにとって大きな痛手となるはずだ。

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