南米目線でサッカーを見ると、日本では想像できないことの連続だ (5ページ目)

  • photo by Nakashima Daisuke

倉敷 汚れた権力と隣り合わせなのは大きな問題、と当たり前のことを思う一方で、日本の政治家もスポーツのもたらす外交力に対してはもっと理解を深めてほしいと思います。今回、開催地が南米を離れ、欧州のマドリードに決定した経緯をみても、スペインでやるなら協力しますよとペドロ・サンチェス(スペイン首相)、ルイス・ルビアレス(スペインフットボール連盟会長)そしてフロレンティーノ・ペレス(レアル・マドリード会長)があっという間に結託したから短期間で話がまとまったわけです。まさに政治家のプレーですね、日本のスポーツ庁や首相にそのパワーやスキルはあるでしょうか。

 だから、逆にスペインはすごいと思いましたね。問題が起こるかもしれないし、バーラブラバたちが来ることも事前にわかっていたはずなのに。

中山 スペインもアルゼンチンも、フットボールが文化として社会に根付いている証拠かもしれないですね。どちらかの国がフットボールに対する理解が浅ければ、絶対に実現しなかったはずですから。

 アジアのチャンピオンズリーグもこれくらいの熱量があってほしいですね。もちろん日本人には受け入れられない考え方もあると思いますが、日本人なりの育み方というものは絶対にあると思うんです。今回のコパ・リベルタドーレス決勝にまつわる一連の騒動は、そういう意味で日本人にとってよい教材になるのではないかと思います。

倉敷 今回は亘さんに貴重な話をしていただきました。とても興味深い話ばかりでしたね。南米のサッカーを語る機会はなかなか作れませんが、来年は日本代表がコパ・アメリカに出場することですし、フットボールファンなら南米目線も磨いておきたいところです。亘さん、是非また参加して下さい。ありがとうございました。

倉敷保雄さん、中山淳さん、小澤一郎さんのユニット「コンペロータ」が

イベントを開催します。

テーマはチャンピオンズリーグ決勝トーナメント展望!

12/27(木)19:00から場所は水道橋。 ゲストは南米サッカーの達人・亘崇嗣さん!

https://radiofoot2.peatix.com/view

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