鎌田大地は「得点王は狙っていない」。でもベルギーで得点ランク3位 (4ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 ベルギーでは、最初に出た試合(第7節のヘント戦)でゴールを決めて勝利に貢献できたことで、気持ち的に楽に入れた部分はあります。正直、フランクフルトでは、ほとんど試合に出ていなかったので、僕的には試合勘も心配でしたし、やはりサッカー選手は試合に出られないとメンタル的にも下に落ちるというか、パスひとつでも自信がなくなるものです。フランクフルトでは最初に躓き、その後は『ミスをしないように、ミスをしないにように』とプレーが消極的になっていた部分もあったと思いますし、ここで新たな気持ちでスタートできたことがよかったのかもしれません」

――いまは自信を持ってプレーできている?

「僕が目指している方向性とは、ちょっと違うんですけどね(笑)。いまは5-3-2の1トップ下みたいな感じでやっていますが、理想はもうひとつ後ろの中盤の"8番"。でも、このチームは中盤の『3』にいい選手が多く、前に人が少ないので、FW的に使われているんです。だからゴールを取っているからといって、ストライカーとして見られるのは僕としてはちょっと違うかなと感じています」

――てっきり前目のポジションで起用されたことで、得点力という新たな魅力が引き出されたのかなと見ていたのですが、そうじゃない。

「いや、全然(苦笑)。最近は報道陣にも『得点王を狙っていますか?』とか言われますが、そこは狙ってないし、なれるとも思っていません。正直、さらに上のレベルに自分が行ってストライカーで勝負できるとはまったく思わないし。僕がドイツに戻って、FWで前線に張れるかと言ったら、無理だと思いません? 僕としては、MFなのに年間二桁得点できる、みたいなのが理想です」

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