武藤嘉紀がこぼした悔しさと危機感。何度も何度も「試合に出なければ」 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 もちろん、FWとして危機感も募らせている。各クラブが豊潤な補強費を持つプレミアリーグでは、積極的な選手補強で弱点を補うことが容易にできる。FWとして結果を残さなければ、冬の移籍市場で代わりのストライカーがやってくる可能性もあるだろう。こうした競争の激しさも、プレミアリーグの特長のひとつだ。

「(記者:冬にFWが加入する可能性もある?)間違いないですね(苦笑)。それがプレミアリーグですし、やっぱりお金があるので。十分に起こりうること。自分のことが必要なくなったら、たぶん『出て行ってくれ』と言われると思います。

 その難しさはもちろんあるけど、それを求めてイングランドに来たわけですから。ここでもう一回、こういう苦しい思いをしながら結果を出すことによって成長できる。そのためには、まず試合に出ないといけない」

 自分自身に言い聞かせるように、武藤は何度も何度も「試合に出ないといけない」と口にしていた。気がつけば、シーズンの折返し地点まで残り3試合──。定位置を再奪取するためにも、武藤にはゴールやアシストの結果を残すことが求められている。

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