武藤嘉紀がこぼした悔しさと危機感。何度も何度も「試合に出なければ」 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 チームの負け方も厳しい。10人で戦いながらも守備陣が踏ん張り、90分まで1-1で持ちこたえていた。しかし、90+4分に決勝ゴールを被弾──。

 失点後、DFのキアラン・クラークはボールを大きく蹴り出し警告を受け、MFのケネディは試合が終わると頭を横に振りながら、あっという間に選手通路口へ消えていった。これでチームは3戦未勝利。試合後の更衣室は、非常に重苦しい雰囲気だったという。

「チームがこういう最悪な雰囲気で負けてしまった。もちろん、それを望んでいたわけじゃないが、ベンチにいる人間としてはチャンスです。これをチャンスと捉えないといけないと思います。来るべきチャンスに向けて、とにかく準備だけは怠らないようにしなければ。自分にチャンスが回ってくる予感はしています」

 ニューカッスルの次戦は、12月15日にアウェーで行なわれるハダースフィールド・タウン戦。それが終わると、中2、3日で試合が次々と押し寄せる「年末の過密日程期」に突入する。

「日程がかなり詰まっているので、そこで結果を出さないと、それこそ本当にポジションがなくなってしまう。今もケガをして序列が下がっているわけですから。ライバルも点を獲っているわけだし、本当に早くピッチに立ちたい。最初は途中出場からになりますけど、そこで点を獲ってアピールしないといけない。

(記者:コンディションを上げて出番を待つ?)間違いないですね。本当に総力戦だと思いますし、ケガ人も絶対に出てくる。自分がケガをして、チャンスを得た選手もいるので。こういう小さなケガもしていられないし、(今の状況に置かれたのは)本当に自分のせいだと思うので。とにかく、もうケガを繰り返さないように。ポジションを取れるように、もう一度最初からアピールしていかないといけない」

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