2018.12.10

中島翔哉の思いはシンプル。「サッカーを楽しんで、より成長したい」

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 ところが、流れに反して先制したのはアウェーチームだった。古巣のポルトに凱旋したジャクソン・マルティネスからのパスを受けた中島が左サイドからクロスを入れると、長身右ウイングバックのビトール・トルメナが頭でゴールを陥れた。さらにその7分後には、中島が相手のパスミスを拾って、ドリブルを仕掛けるも、ボックス内で転んでチャンスには結びつかなかった。

 すると直後にブラヒミが、前方からの跳ね返りをダイレクトでとらえて強烈なミドルを決めたように見えたが、オフサイドの判定でノーゴール。スタジアムにはホームサポーターの大きな口笛とブーイングが鳴り響き、創立125周年を迎えた強豪がさらに攻め立てる。そして23分、アレックス・テレスのCKにムサ・マレガがヘッドで巧みに合わせてポルトが同点に追いついた。

 中島はその後も、快速左ウイングバックのウィルソン・マナファにスペースを作ったり、スルーパスに抜け出してボックスへ侵入したり、大きなサイドチェンジを無理な体勢で完璧にトラップしたり、マルティネスに高精度のクロスを送ったりと、随所に光るプレーを見せた。

それに対してポルトは、ハーフタイムに熱血のセルジオ・コンセイソン監督がチームに喝を入れたのか、後半、見違えるような攻勢をかけ始める。57分にチキーニョ・ソアレスが押し込んで逆転すると、その2分後には中島が中盤でドリブルを止められ、そこからポルトは怒涛のカウンターを発動。ダニーロが持ち上がり、4対2の状況となって最後は左のブラヒミがネットを揺らした。65分にはマレガが駄目押しの4点目を奪っているが、試合の趨勢を決定づけたという意味では、3失点目につながる中島のミスは痛かった。

 本人もその点は理解しているようで、試合後のミックスゾーンでは「1-2のままでいけば(ポルティモネンセ勝利の)チャンスはありましたけど、(自分が)ドリブルを取られて、そこからすごくいい攻撃でゴールを決められた。反省したいです」と振り返っている。