異能の人・小林祐希が語る「サッカー、農業、美容サロン、麻雀」 (5ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao

――最後に、いま描いているピッチ内外の目標があれば聞かせてください。

「さっきも言いましたが、ホテルとか、自分の好きなものや仲間が集まれる施設を作りたいですね。ピッチ外も充実させて、いつも笑顔で楽しくいれば、サッカーにもいい影響があると思うんです。サッカーでも、やっぱり人気者の選手は試合で頼られるし、ボールも集まってくる。ぶすっとした顔でサッカーをやっていてもパスなんて来ないし、チャンスにボールもこぼれてこないですから。

 オランダに行ったことで、ピッチ内外で日本人がいかに真面目かということもわかりました。何といっても小林祐希がチーム一、真面目なんですから(笑)。それなのにビジネスでもサッカーでも、日本人は舐められる傾向があるので、どちらでも世界でやれるところは見せたいですよね。

 サッカーでは、まだプロになってタイトルを獲ったことがないので、いつかは獲りたい。それと欧州チャンピオンズリーグはやっぱり出てみたいですね。それもベスト4やベスト8に行けるチームで。一番行きたいチーム? 今ならマンチェスター・シティとか、行けたらいいですよね。シティのサイドバックはほぼボランチですから、サイドバックでもいいし。そんなことになったら超楽しいでしょうね(笑)。

 ただ、まずは自分のチームで。ヘーレンフェーンで楽しい雰囲気が作れなかったら、上には行けないと思いますから」

 一見やんちゃなその風貌とは対照的に、話せば話すほど純粋な考え方と屈託のない笑顔を覗かせる小林祐希。どこか風変りだが、不思議と人を惹きつける魅力を持っている。サッカーもビジネスも決してひとりで成立するものではないことを理解している賢さを見せながらも、一方で、何か大きなことを仕出かしそうな雰囲気もを漂わせる。ピッチ内外で異彩を放つレフティから、今後も目が離せそうにない。

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