乾貴士、フェイクニュースに反論。
「記者も間違いを認めてくれた」

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Getty Images

 数日前には、『MARCA(マルカ)』に柴崎岳(ヘタフェ)についてのニュースが載り、それが日本に伝わった。その記事には柴崎が戦力外だという記述はひと言もなかった。だが、現在の試合に使われていない状況と、見出しにあった「消えた柴崎」というフレーズの意訳で見出しには「戦力外」という言葉が含まれていた。直接取材したものではなく、転載しただけの記事にこうした加工を加えるのはいかがなものかと、筆者も思っていた。

 乾自身は今回の反論について、自分がしてもいないことがメディアを通すことで真実として世間に広まることを望まなかったのだと説明する。

「気にしない人もいるけど、気にする人、信じちゃう人もいる。難しいところだけど、訂正できるところは訂正したい。俺は監督にそんなことはひと言もいっていない。慌ててエイバルに帰るとか、そんなことを決めることはない」

 0-1で勝利を収めたラシン・サンタンデール戦。乾は結果的にチームの勝利につながったPKを獲得した。ただ、リーガの古豪ラシン・サンタンデールが1万7000人のスタンドの後押しを受けて、格下とは思えないハイプレスのサッカーを見せたことから、ベティスはいつものような、相手を自陣に閉じ込めるサッカーをすることができず、冴えない試合内容になってしまった。

 乾自身は後半開始直後に、交代を考えるほどの激しいファウルを受けている。起き上がった次のプレーでは、ベンチに向かって走れないことをアピールしてドッキリさせた。だが、巡ってきた試合出場のチャンスをムダにすることは望まず、無理をして78分までプレーを続行した。

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