大迫vs久保はドロー。2人が感じた「チームの問題、個人の課題」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 相手にスペースを与えないことで選択肢を奪っていたブレーメンだが、ゴール前を固めようと意識が働くことで、逆に相手に自由を与えてしまった。

 システム的に相手と同じだったという理由もあって、大迫らサイドの選手は、引き気味のポジションを取るようにと、試合前のミーティングで指示されていたという。これにより中央のマックス・クルーゼがキープし、前線の3枚が絡む形が激減した。前節フランクフルト戦でゴールを決めた大迫も、この日はシュート1本に終わっている。

「もっとサイドの選手がプレッシャーをかけられるようにしないと。前を向けるようにしないと生きてこないと思う。(プレッシャーをかけに)中盤が出ていくんじゃなくて、俺らが出ていった方が手応えを感じます」

 守りに入ったにもかかわらず、結局、試合終盤に失点し、勝利目前で引き分け、勝ち点3を逃した試合だっただけに、その表情は厳しかった。

 一方のニュルンベルクは、「アウェーだけど勝ち点3を取りにいく」と、試合前のミーティングで話し合っていたという。久保は「その割には前半、すごく引いてしまった」と、自分たちの戦いを振り返った。

 92分に1-1に追いついた直後には、久保にも中央でフリーになる大きなチャンスがあった。久保はこれを決めきれなかったことを悔やんだ。

「勝ち点1はよかったけれど、最後、決めたかったです。冷静になって2タッチして打てばよかったんですけど、1タッチで打ってしまった。しかも弱かったですし、ちょっと慌てた感じはありましたね。最後のチャンスだったので、もうちょっと落ち着けばよかったです」

 久保はこれで開幕節から3戦連続フル出場している。だからこそ、結果で応えたいと繰り返す。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る