ネイマールも関係。18歳佐々木大樹がパルメイラスに移籍した裏事情 (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 また、もうひとりのパルメイラスのキーマン、前出のアレシャンデレ・マットスも「金髪の佐々木は優秀な選手だ。きっとパルメイラスでも頭角を現すだろう」と言う。

 パルメイラスU-20は現在、ふたつの重要な大会を戦っている。サンパオロ州リーグとブラジル全国選手権だ。佐々木自身はまだ試合には出ず、筋力の強化と肺活量向上のメニューに沿ってトレーニングに励んでいる。

 パルメイラスU-20監督のウェスリー・カルバーリョは佐々木についてこう語ってくれた。

「若い才能ある日本人選手をチームに迎えられたことを、我々はとても喜んでいます。優秀な選手であることはもちろん、とても気さくで楽しい若者です。彼は中盤の左サイドでプレーしますが、そのビジョンにはとても興味深いものがあります。

 とくに私が気に入っているのは、彼はいつも最初にボールを触りにいき、その後、最高のポジションにいる仲間にパスを出すことです。もちろんまだまだ粗削りで、伸ばさなければいけないことはたくさんありますが、とにかくいい選手を獲得できたと喜んでいます。近いうちにパルメイラスのユニホームを着てプレーする姿が見られるでしょう」

 また、トップチームのスコラーリ監督はこう語っている。

「我々は常に多くの中盤の選手が必要だ。しかし、彼はまだ若い。今はU-20のチームにおいて、優秀なユースコーチたちのもとで、ブラジルサッカーを学んだほうがいいと判断した。彼の才能はよくわかっているし、佐々木自身とも話をし、多くのポテンシャルを持つ選手であることを確信した。たぶん、ユースチームからは毎週、彼の成長の報告がもたらされることだろう。そうなれば彼は大歓迎でトップチームに迎えられる。彼自身が自分のその可能性に気づき、このチャンスを最大限に生かしてもらいたい」

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