マルディーニ、レオ...ミラン幹部にレジェンドたちが呼び戻された思惑 (4ページ目)

  • マルコ・パソット●文 text by Marco Pasotto 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ミランが今シーズン、セリエAの上位を保ち、チャンピオンズリーグ(CL)出場権を得られる4位入りを争うことは間違いないだろう。ユベントスは別次元にいってしまっているが、少なくともナポリ、ローマ、インテルとは互角に争えるはずだ。ただ、それ以上、つまりスクデットやヨーロッパでの勝利を求めるにはまだ早い。再建には時間が必要で、一朝一夕にはできない。今はその基礎が整ったことでよしとしよう。

 忘れてはいけないのは、今のこのミランは仮の姿であるということだ。エリオットは永遠にミランのオーナーであるわけではない。ミランが商品である以上、現在はその価値を高めるために、可能な限りのサポートはするだろう。

 ミランが高値で売れるまでにどのくらいの月日が必要かはわからないが、少なく見積もっても2、3年以上はかかるだろう。ミランがCLに出られるまでの月日だ。しかし、ミランの商品価値が上がれば、エリオットはすぐに売りに出すだろうし、もしいくら待ってもミランが立ち直れなかったら、彼らはバッサリと切り捨てるに違いない。

 その後、ミランを手にするのは誰なのか? ミランがかつてのミランに返り咲けるかどうかは、そこにかかっている。



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