2018.09.01

メッシやネイマールがいてもダメ…南米勢が苦戦するワケ

  • photo by JMPA

中山 ベテラン中心になってしまっていましたし、そこには周囲で言われているように、やはりメッシの意向がかなり入っていたのではないでしょうか。パウロ・ディバラを選んでいながら、結局1度も使えませんでしたしね。

倉敷 小林君、その辺はどうですか? 南米の報道では特にいろいろと嘘か本当か分からないことが入り混じるじゃないですか。サンパオリがメッシに「誰がいい?」と聞いてくるから、メッシが「僕は誰の名前も挙げたことはない」と答えたという報道がある一方で、やっぱりメッシ・フレンズしか駄目だという報道もありますが。

小林 そうですね。まず個人的に、そう感じさせるような23人だったと思うので、チームとして戦えているという要素は見受けられなかったように思います。

倉敷 小澤さん、アルゼンチン代表に関してはどんな印象でご覧になっていましたか?

小澤 サンパオリ監督は、アルゼンチン代表監督は長年やりたかった夢だと言って、セビージャの監督を途中で放り投げて行ったぐらいの人ですから、やりたかったことはたくさんあったと思います。しかも、戦術的なものもかなり持っている監督であることは間違いないです。

 ただ、そうはいっても、メッシ中心にチームを作る際、ある程度彼に話を聞きながらチームを作っていたと思うので、そのメッシ中心に作るというところでのアイデアは残念ながらなかったのかなと、今大会を通じて思いました。

 指揮権はく奪ではないかという報道も見て取れましたし。実際にはアルゼンチンの選手くらいであれば、ある程度ピッチ上で解決できると思うので、裁量を与えればできる選手たちだと思うんですけど、最低限の信頼関係が作れずに終わったのではないかと見ています。

倉敷 トップ(監督)が絶対のチームなのか、ボトム(選手)から声をあげていくチームなのか、アルゼンチン代表に関してはわかりづらいところがありますが、今回いちばん納得できないのは、サンパオリがセビージャの監督を辞める時に彼が言った言葉「メッシを指導してみたい」です。彼は実際に何か指導したのでしょうか?いちばんの根っこは間違いなくアルゼンチンサッカー協会の問題です。すべてはそこから始まっていて、いまだにこれが尾を引いているという状況です。

中山 アルゼンチンサッカー協会は、会長選挙で不正があったり、とにかく組織のゴタゴタが続いているので、選手も大変だと思います。そもそもそこが予選で苦労した原因だったのにもかかわらず、結局本番でも中途半端な手を打ったことで結果を出せずに終わってしまいました。

 それと、メッシはまだ十分にやれると思いますけど、その間に選手たちは年齢を重ねていくわけですから、アンヘル・ディ・マリアもそうですし、ゴンサロ・イグアインもそうですし、そろそろ厳しい年齢になってきています。それなのに、今回も若い選手をうまく使えなかった。そう考えると、今後も大変だと思います。