香川真司は構想外? 気になるドルトムント新監督のコンセプト (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 移籍の可能性の有無については、本人サイドは沈黙しており、何もわからない。ただ、ルシアン・ファブレが監督に就任した今季のドルトムントにおいて、今のところ、香川がメンバー外であることは間違いないだろう。

 ドルトムントは1年前、その前のシーズンにドイツ杯で優勝したにもかかわらず、トーマス・トゥヘル監督を解任。「信頼関係を築ききれなかった」という、どこかの国でも聞いたような理由を、クラブ側はわざわざ声明文を出して発表した。

 トゥヘルの後釜として昨シーズンのドルトムントを率いたのは、元アヤックスのペーター・ボス。ボスは選手から受けのいい攻撃的サッカーを志向したものの、成績は低迷してシーズン途中に解任。引き継いだのは、最下位ケルンをクビになったばかりのペーター・シュテーガーだった。シュテーガーはどうにかチームを立て直し、チャンピオンズリーグ・ストレートインの4位でシーズンを終えた。

 今季から指揮を執るファブレは前ニース(フランス)監督。それ以前はボルシアMGで4シーズン、さらにその前はヘルタ・ベルリンで2シーズン、監督を務めており、ブンデスではおなじみだ。ボルシアMG時代にはマルコ・ロイスが在籍していたという縁がある。

 4試合あったテストマッチは2勝1敗1分けで、アメリカに遠征して参加したインターナショナル・チャピオンズカップでは、マンチェスター・シティ、リバプール、ベンフィカという強豪相手ではあったものの、2勝1分けとしている。

 ドイツ杯1回戦は、2部のフュルトに苦しんだ。この試合ではドルトムントが70パーセントのボール支配率を誇り、30本のシュートを放ったが、勝ち切るのに120分かかった。

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