「ロナウドブーム」のユベントスは株価もチケット代も急上昇中! (2ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by Getty Images

 チケットの売り上げも好調だ。ユベントスは強気で、年間シートの金額を去年より30%値上げした。一時期はウルトラスからの抗議にあったが、それでも2週間ですべて売り切れてしまった。

 一方、ロナウドに高い報酬を払うなら、系列会社の労働者である自分たちの給料を上げろとフィアットの一部社員がストを計画していたが、それはロナウドブームの中で立ち消えになってしまった。結局、彼らもロナウドの加入がうれしかったのだ。

 恩恵を受けるのはユベントスだけではない。セリエAの試合日程が決まると、ロナウドを迎える各チームもブームが派生した。

 とくにロナウドがセリエAデビューを果たす開幕戦、キエーボ・ベローナのチケットの値段は急上昇。メインスタンドは100ユーロ(約1万3000円)から150ユーロ(約1万9500円)に、ゴール裏は30ユーロ(約3900円)から50ユーロ(約6500円)に急遽値上げした。実に66%の値上げ率だ。しかしそれでも発売とともに売り切れ、ネットではさらに高値で転売されている。

 また、第5節にユベントスを迎えることになったフロジノーネは、セリエAに昇格したばかり。過去に1シーズンだけセリエAでプレーしたことがあるだけの小さなチームだ。人口は4万6000人でスタジアムの収容人数は1万6000人。ユベントスがやって来るだけでもすごいのに、ロナウドまでやってくることになり、チケット販売はパニックに。一説によると一番高い席は600ユーロ(約7万8000円)になるといわれている。

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