ニューカッスル・武藤嘉紀への期待と移籍の舞台裏を番記者が明かす (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

「1トップの場合はロンドンと武藤がポジションを争うことになるが、ベニテス監督の頭のなかには4-4-2で2トップの選択肢もある。武藤を2トップの一角として起用することも可能だろう。

 さらに、フィジカルプレーに強いロンドンと武藤は、そもそもプレースタイルが違う。対戦相手や試合展開によって、ふたりを使い分けるだろう。また、リッチーやケネディをケガで欠くことになれば、サイドMFとして起用するオプションもある。こうしたユーティリティ性も、ベニテス監督が武藤を獲得した要因のひとつだ」

 武藤の評価ポイントで、ライダー記者がとくに強調していたのが、武藤の「インテンシティの高さ」「運動量の多さ」「守備意識の高さ」だった。昨季のニューカッスルは前半こそアグレッシブな姿勢で試合を支配するも、後半に入ると途端に失速し、勢いもプレー強度も尻すぼみになることが多かった。

 こうした悪癖は、「我々が必要としているエネルギーとインテンシティを、武藤はもたらしてくれる」というベニテス監督の言葉にも重なってくる。スペイン人指揮官は、武藤の加入でチームに必要なポイントを補えると期待しているわけだ。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る