仏リーグは今季もPSGが本命。唯一の不安はネイマールと新監督の相性か (4ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 そして今シーズン、この2チーム以上に大きな期待を集めているのがマルセイユだ。

 昨シーズンはヨーロッパリーグ決勝で涙を呑んだうえ、リーグ戦では最後の最後でCL出場権を逃し、泣くに泣けないかたちでシーズンを終えた。だが、新オーナーのフランク・マッコートの積極投資が実を結びつつあり、チームも右肩上がりの成長を続けている。

 今夏も最大の補強ポイントとされていたセンターバックに、ワールドカップ準優勝メンバーのクロアチア代表ドゥイェ・チャレタ=ツァル(前ザルツブルク)をピンポイント補強。さらにフロントは、FWマリオ・バロテッリ(現ニース)やFWオリビエ・ジルー(現チェルシー)といった大物ストライカーの獲得交渉に乗り出すなど、着実な戦力アップを図っている。ルディ・ガルシア監督が望むストライカーの獲得には至っていないが、CL出場権獲得を本気で狙っていることは間違いない。

 FWフロリアン・トヴァン、FWディミトリ・パイエ、MFルイス・グスタヴォ、DFジョルダン・アマヴィ、DF酒井宏樹など、昨シーズンまでの主力の残留もほぼ確定的となっているだけに、残るワンピースが1トップに収まれば、CL出場権獲得はもちろん、PSGを脅かす存在に化ける可能性は十分にある。ある意味、今シーズンもっともホットなチームと見ていいだろう。

 その他、ニースの新監督に元フランス代表MFパトリック・ヴィエラが就任したことや、今シーズンからVARが導入されることなど、注目のトピックスも多い。ワールドカップ優勝の影響でスタジアムも大盛況となることは必至と見られ、例年以上に熱いリーグ戦が展開されそうだ。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る