W杯決勝後、ポグバは亡き父の写真にトロフィーを「触らせた」 (3ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 ポグバは、ありのままの自分を受け入れてくれるフランスの一部になりたいと願っている。決勝の後、彼はフランスのラジオ局にこう語った。

「肌の色なんか関係ない。黒でも黄色でも、何でもいいじゃないか。僕らはみんなひとつだ。みんな僕らを誇りに思ってくれればいい。永遠に」

 この年代の代表選手にとって、多くのアイデンティティーを持っているのはごく自然なことだ。アントワーヌ・グリーズマンはドイツ系移民の父とポルトガル系の母の間に生まれ、フットボール選手としてはずっとスペインでプレーし、友人の多いウルグアイを「第二の祖国」と呼ぶほど愛している。

 決勝に勝った後、ウルグアイ人のジャーナリストがグリーズマンにウルグアイ国旗を渡した。グリーズマンは旗を首に巻いた。それでも彼はフランス人だ。

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