2018.07.15

W杯3位決定戦を見て思う「日本が
イングランドになっていた可能性」

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 3位の座に就いたベルギーは、これまでのW杯における最高成績(4位、1986年メキシコ大会)を更新。2014年ブラジルW杯、ユーロ2016ベストで残したベスト8という成績も越えた。

 前回W杯、そして2年前のユーロとの違いを述べれば、ルカクの成長だ。頼りない選手から、頼りがいのある選手に一変。ここ何年かでもっとも成長した選手のひとりに挙げられる。決めるだけでなく、作ることもできる多彩さが備わった。29歳で迎える4年後、どこまでスケールアップしているか、楽しみだ。

 ベルギーと聞いて想起するのは、日本戦だ。ロストフドナヌーで行なわれた決勝トーナメント1回戦。もしあのとき日本が逃げ切りに成功していれば、あるいは延長PKを制していたら、どうなっていただろうか。3位決定戦を観戦しながら、ふと思った。日本は今回、実はチャンスだったのではないか。マックス、ベスト4もあり得たのではないか。イングランドに日本がなっていた可能性を感じずにはいられない。

 ロシアW杯は、それほど混沌としたトーナメントだった。実力どおりに順位がつかない競技。そんなサッカーの特性が、まざまざと示された大会だった。4位になったからといって、ベスト16入りしたからといって、大喜びは禁物。実力以下の結果になってしまう場合もあるのだ。

 W杯の結果という価値観だけでサッカーを語るのは危険。眺めのいい3位決定戦のスタンドで、強くそう思うのだった。

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